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イベント情報

日本大学文理学部人文科学研究所 第17回哲学ワークショップ 「永井均先生古希記念ワークショップ:私・今・現実」 [2022年02月18日]

開催日:2022年3月18日

会場:Zoomによる遠隔開催

プログラム

主旨説明(13:30-13:40)
入不二基義「〈 〉についての減算的解釈 ──永井の独在性から入不二の現実性へ」(13:40-14:20)
青山拓央「他者と独在論」(14:20-15:00)
谷口一平「ゾンビに語りうることと、A変容」(15:00-15:40)
休憩(10分)
リプライと議論(15:50-16:20)
全体討論(16:20-17:00)

本ワークショップは事前登録制となっております。事前登録された方にはZoomのミーティングルームの情報をお送りいたします。

参加申込みフォーム

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe882YB-SRIOTQOgk3tfgYPY1k3ULmMeXcSP2ABs1ywN0PEPg/viewform

発表要旨

入不二基義「〈 〉についての減算的解釈 ──永井の独在性から入不二の現実性へ」

要旨:永井均『世界の独在論的存在構造 哲学探究2』(春秋社)の第5章「フィヒテの根源的洞察から「一方向性」へ」内の二つの節の読解と考察を通じて、現実性の問題をめぐる永井と入不二の考え方の異同と連関を取り出してみたい。採り上げる二つの節は、第5章内の「〈私〉と〈今〉を〈現実〉から峻別する」と「〈経験的・超越論的〉二重体の真実── 一方向性へ 」である。前者の節に対しては、減算的な段階としての現実性についての考察を加え、後者の節に対しては、「一方向性」に対する減算的な考察を加える。

青山拓央「他者と独在論」

要旨:『改訂版 なぜ意識は実在しないのか』は、ですます調で書かれた200ページ足らずの本でありながら、その内容はひじょうに高度である。私の見るところ、同書の内容を十分に掴んだ読者は、専門家のなかにさえ多くない(私自身、大学院での自分の授業で半年間かけて同書を読み直すまで、自分の理解の不十分さに気づけなかった)。今回の私の発表では、同書における「他者」論から引き出されるものを、議論の単純化を恐れずに明瞭化してみたい。

谷口一平「ゾンビに語りうることと、A変容」

要旨: よく知られているように、永井の改訂版『なぜ意識は実在しないのか』には、双書「哲学塾」版からあるきわめて本質的な点において、その主張内容に重要な変更が加えられている。この変更によって、「哲学的ゾンビが語りうること」にも、ある微妙な、しかし重大な変化が生じている。これが第一の論点である。次に『存在と時間 哲学探究1』では、A事実とA変化が区別され、A変化は実はB関係であると論じられている。この議論に対し、発表者はここに「A変容」の概念を追加し、実はA変容もまた哲学的ゾンビには語りえないのではないか、という議論を組立てる。これが第二の論点である。最後にこれらを現実性の問題と結びつけ、現実性の必要条件としての「不安」及び「音楽」という、ある特殊な意味での“現実性の内包”を提示することを試みる。これが第三の論点である。

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最終更新日 - (c)2006 科学基礎論学会
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