和文誌 > 概要・掲載論文

科学基礎論研究

目的

「科学基礎論研究」は1954年に創刊され、毎年2号刊行されている科学基礎論学会が編集出版する学術雑誌です。「科学基礎論研究」では自然科学、数学、論理学、心理学、工学、社会科学などを含む広い意味での科学に関わる哲学的および基礎的問題を対象とした論文や書評、学会活動報告などを掲載しています。論文を投稿するためには著者が(共著論文の場合には共著者のうち少なくとも一名が)科学基礎論学会の会員であることが必要です。本誌はオープンアクセスであり、創刊号から最新号までのすべてのコンテンツを、下記「アーカイブ」にリンクのあるJ-STAGEのサイトで閲覧・ダウンロードすることができます。出版費用は科学基礎論学会が負担します(ただし、カラー図版にかかる費用は著者に負担していただきます)。著者が論文掲載料を支払う必要はありません。

編集委員

編集委員長 田中 泉吏
編集委員 金杉 武司 北島 雄一郎 小山 虎 佐野 勝彦
藤川 直也 森田 邦久 森元 良太 横山 幹子
任期:2023年4月1日~2026年3月31日

アーカイブ

「科学基礎論研究」に掲載された論文はJ-STAGEで公開されています。

最新号 50巻1号

目次
論文
・池田健人, 知識の成長について―ポパーの三世界論における内実とその展望―
・本間宗一郎, 拡張された帰結論証とヒューム主義的両立論
・野村 聡, 科学的理解の観点から見た有機電子論
・今村拓万, McLaughlin‒Miller の運動モデルの位相的側面
学会活動報告
・2022年度総会と講演会プログラム

49巻2号

目次
論文
・過能洋平, 「ジョーンズの神話」において思考に対する一人称権威はいかにして
 成立するのか
・秋葉剛史, 性質間の実現関係と特殊科学の自律性
・山田竹志, 顕示の要求の擁護―アンスコムの実践的知識論を応用して―
学会活動報告
・2020年度奨励賞選考結果
・2021年度秋の研究例会プログラム

49巻1号

目次
論文
・谷田雄毅, 心的概念の不確実性の問題―ウィトゲンシュタインの「心理学の哲学」
 の観点から―
・白井仁人, 量子力学の全体論的なアンサンブル解釈とベルの不等式
・三木那由他, 会話の格率の三つの破りかた―行為の理論としての会話的推意の理論―
・高谷遼平, 合成性はいかなるいみで必要なのか―非同義性の直観と代入原理に基づ
 く方法論的論証―
書評
・松王政浩, 大塚淳著『統計学を哲学する』書評
学会活動報告
・2019年度奨励賞選考結果
・2020年度秋の研究例会プログラム
・2021年度総会と講演会プログラム

48巻1号

目次
論文
・藤田 翔, 造的解釈から見た時空の創発 どうして時空原子は時空ではないのか?
・佐藤広大, 行為内意図をめぐって
学会活動報告
・2020年度総会と講演会プログラム

47巻2号

目次
論文
・石田 知子, 表現型についての遺伝情報は存在するのか―目的意味論の観点から―
・小川 祐輔, 最大共通要素をたてる見方に抗うということ―マクダウェルの選言説
 の解明と評価―
サーベイ論文
・堀内 進之介, 技術的進歩と民主的社会変革の融合の可能性―テクノ進歩派による
 エンハンスメントの正当化の試み―
学会活動報告
・2018年度奨励賞選考結果
・2019年度秋の研究例会プログラム

47巻1号

目次
論文
・谷川 卓, 自然法則の様相的身分
・細川雄一郎, 信念・知識・可能性―ゲティア反例の多領域様相論理による分析を通
 じて―
・東 克明, 確率的隠れた変数の不可能性定理としてのハーディーのパラドクス
書評論文
・山田圭一, 眺望から人称を排除することができるのか―野矢茂樹『心という難問
 ―空間・身体・意味』への懐疑論者からの応答―
学会活動報告
・2019年度総会と講演会プログラム

46巻2号

目次
論文
・塩野直之, 価値の多元性と意思決定論的合理性
特集「進化と知能への新しいアプローチ―数学・メディア論・哲学」
・桐山孝司・佐藤雅彦, インタラクティブな展示の設計
・大塚 淳, 生命と人工知能におけるデザイン問題
書評
・野矢茂樹, 荒畑靖宏・山田圭一・古田徹也編著『これからのウィトゲンシュタイン
   ―刷新と応用のための14篇』リベルタス出版、2016年
学会活動報告
・2017年度奨励賞選考結果
・2018年度秋の研究例会プログラム

46巻1号

目次
論文
・山田圭一, 言葉の意味の変化をもたらす体験とはどのようなものか
   ―ウィトゲンシュタインの比喩的表現の考察をもとに―
・石田知子, 遺伝子の運ぶ遺伝情報―目的意味論の観点から―
・渕野 昌, 数学と集合論―ゲーデルの加速定理の視点からの考察―
学会活動報告
・2018年度総会・講演会プログラム

45巻1・2号

目次
論文
・小草 泰, 色の傾向性理論を擁護する―色の現象学と存在論―
・北島雄一郎, 代数的量子論における文脈依存性
・横路佳幸, 認識的な種別概念論を擁護する
   ―個別化と種別概念の把握の結び付きをめぐって―
・四津雅英, 典型性や非典型性を伝える発話について
書評
・榊原英輔, 石原孝二・信原幸弘・糸川昌成編『精神医学の科学と哲学』
   (シリーズ精神医学の哲学 第1巻, 東京大学出版会, 2016年)
学会活動報告
・2016年度奨励賞選考結果
・2017年度総会・講演会プログラム
・2017年度秋の研究例会プログラム

44巻1・2号

目次
論文
・藤田 翔, ビッグバン宇宙論における時空の構造実在論的解釈
 空間は膨張しているのか?
・鈴木生郎, 四次元主義と三次元主義は何についての対立なのか
・高田敦史, ストーリーはどのような存在者か
・榊原英輔, 精神疾患とは何か? 反本質主義の擁護
学会活動報告
・2015年度奨励賞選考結果
・訂正:2015年度秋の研究例会プログラム
・2016年度総会・講演会プログラム
・2016年度秋の研究例会プログラム

43巻1・2号

目次
論文
特集「数学と論理学の60年」
・菊池 誠, 序文
・上野健爾, 現代数学の歩み60年 代数幾何学の歩みを中心にして
・八杉滿利子, 『科学基礎論研究』に見られる「形式主義観」
・野家啓一, 形而上学の排除から復権まで 哲学と数学・論理学の60年
書評論文
・山田竹志, 金子洋之『ダメットにたどりつくまで:反実在論とは何か』への批判
学会活動報告
・2014年度奨励賞選考結果
・2015年度総会・講演会プログラム
・2015年度秋の研究例会プログラム

42巻2号

目次
論文
・大西琢朗,間接検証としての演繹的推論
・八杉滿利子,極限再帰関数における広義計算概念の仕組み
特別寄稿
・古田智久,本学会創設期の日本における科学基礎論の研究状況
学会活動報告
・2013年度奨励賞選考結果
・2014年度秋の研究例会プログラム

42巻1号

目次
論文
・佐藤 暁, タイプとしての意味とハンプティ・ダンプティ理論
   ―ダメットの議論の再構成―
・高取正大, クワイン型存在論的コミットメントの十分な定式化に向けて
書評
・黒川英徳, 『野本和幸著 フレーゲ哲学の全貌 勁草書房 2012年』
学会活動報告
・60周年記念公開シンポジウムおよび分野別ワークショップ報告
・2014年度総会・講演会プログラム

41巻2号

目次
論文
・源河 亨, 音の不在の知覚
・倉橋太志, Rosser 可証性述語について
書評
・渡辺恒夫,『心理学における現象学的アプローチ 理論・歴史・方法・実践』
  (アメデオ・ジオルジ著, 吉田章宏訳, 新曜社刊) 書評
特別寄稿
・飯田 隆, 科学基礎論学会の最近の歩み 20世紀から21世紀へ
学会活動報告
・2012年度奨励賞選考結果
・2013年度秋の研究例会プログラム

41巻1号

目次
論文
・秋吉亮太・高橋優太, ゲンツェンを読む―三つの無矛盾性証明の統一的解釈―
・野村恭史, 『数学の原理』におけるラッセルのパラドクスとクラスの理論
・佐金 武, ソクラテスについての真理 ―現在主義と基礎づけの問題―
書評
・渕野 昌, [[[ 不完全性定理に挑む]に挑む]に挑む]
  ゲーデル(著),林晋,八杉満利子(解説,翻訳): ゲーデル不完全性定理
  田中一之(著): ゲーデルに挑む 証明不可能なことの証明 書評
学会活動報告
・2013年度総会・講演会プログラム

「正誤表」のJ-STAGE登載サービス

当学会ではこのたび、『科学基礎論研究』に掲載された各記事(論文、討論、書評など)について、著者からの希望に応じて「正誤表」を受け付け、 編集委員会での承認を経た上で、J-STAGE上に登載するサービスを開始いたします。ご興味のおありの方は、下記の注意事項をお読みになり、指定の書式に訂正事項をご記入の上、編集委員会までご投稿下さい。

  1. 「正誤表」の登載は、年2回の雑誌発刊時期(9月の和・欧文誌発刊時と3月の和文誌発刊時)に行います。ただし「正誤表」の投稿は随時可能です。
  2. 「正誤表」を登載できるのは、雑誌本体に当該記事が掲載されてから2年までとします(たとえば2018年3月刊行の和文誌掲載記事なら、2020年3月刊行和文誌のJ-STAGE登載時まで)。
  3. 「正誤表」で訂正可能な誤植とは、字句の誤記や脱落、引用文献の出版年や引用頁の誤り、数式や記号の誤表記、外国語のスペルミスといった単純な表記ミスのことであり、内容に関わる訂正・修正には応じられませんのでご注意ください。
  4. 「正誤表」の登載は、J-STAGE上の当該論文掲載頁に「正誤表」へのリンクを貼る形でなされます。雑誌本体には掲載いたしません。
  5. 「正誤表」の登載は、一つの記事につき一回のみとします。著者自身が責任を持って作成し、著者が複数いる場合は、代表者が全員の合意を得た上で投稿して下さい。
  6. 指定の書式(MS Wordファイル)は、以下のリンクからダウンロードできます。必要に応じて、表は各自で拡張してご利用下さい。
     『科学基礎論研究』「正誤表」作成用書式ダウンロード
  7. 「正誤表」の投稿先は、
      科学基礎論学会 編集委員会:editorial[at]phsc.jp
      ※ [at]は@に置き換えて下さい
    です。編集委員会で承認後、結果を著者に通知いたします。

2017年11月
科学基礎論学会 編集委員長
松本俊吉