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イベント情報

Morality mod Scienceセミナー第7回のご案内 [2018年10月10日]

開催日:2018年10月19日

会場:名古屋大学 東山キャンパス 情報学部・全学教育棟南棟4階  SIS3講義室

下記の通り、Morality mod Science セミナーの第7回を開催します(本セミナーの開催趣旨については こちらのページ をご覧ください)。今回は人工知能研究者の関口海良先生と,バイオエンジニアリングがご専門の鄭雄一先生とをお迎えしてご講演いただきます。関口先生には、現在開発を進められている、人工物の設計に社会の価値・倫理を反映させることを支援するツールについてご紹介いただき、また「倫理的な設計」というアイディアを中心に様々な学問が再構築される可能性についてお話をしていただきます。鄭先生には人間の「道徳性」の様々な特徴や問題点、道徳性についての統一的なモデル、道徳性を計測するための基本原理、さらにはAIやロボットに搭載するべき「道徳エンジン」についてお話をしていただきます。どうぞ奮ってご参加ください。

日時 :10月19日(金)15時 – 18時 
会場 :名古屋大学 東山キャンパス 情報学部・全学教育棟南棟4階  SIS3講義室 ( キャンパスマップ・アクセス
プログラム:
15:00 – 16:30 「社会にとって『良い』意味を持つ人工物は設計できるか?」 関口海良(東京大学大学院工学系研究科)
16:30 – 18:00 「AIに搭載するべき道徳エンジンについて」 鄭雄一(東京大学大学院工学系研究科・医学系研究科)

講演要旨:
「社会にとって『良い』意味を持つ人工物は設計できるか?」
関口海良(東京大学大学院工学系研究科)

新しい人工物が創造される度に社会は変化してきた。その変化は学問として、環境倫理や情報倫理など応用倫理の対象となってきた。では逆に、社会にとって良い意味を持つ人工物をそれら変化から逆算して設計することは可能だろうか?筆者らはこれを可能と考え、設計における視点の持ち方や、アイデアの記述方法を体系化してきた。基本的には工学で良く知られた考え方に基づいており、人工物を階層的に捉える視点や、設計によって生み出す変化の連関を記述する方法を再定義した。さらに、これらを用いた設計のアイデアを蓄積し、流通、進化させるための支援ツールを開発した。この様な方法論と、設計を実践する中で分かってきたことは、そこでは工学や理学だけでなく、人文学や社会科学の役割が重要になることである。本日はこれら取り組みについて紹介すると共に、工学、理学、人文学、社会科学の全てが、言わば倫理的な設計という視点からひとつの有機的な体系として再構築される可能性についても論じたい。

「AIに搭載するべき道徳エンジンについて」
鄭雄一(東京大学大学院工学系研究科・医学系研究科)

通信・交通手段の急速な発達により世界が相対的に縮小しているといわれ、グローバリゼーションと多分野融合の時代が高らかに喧伝されているが、その基礎となるはずの世界全体に共通する道徳性についての合意は得られていない。このような状況の下、我々は、人間の道徳性の統一モデルを提供しようと意図した。第一に、道徳に関して分断した見方を引き起こし、多様性との重大な摩擦を生じさせている、我々が直面する3つの道徳の問題点を同定する。第二に、これまでの道徳に関する代表的思想を、粗視化によって二つのカテゴリー「社会中心の考え」と「個人中心の考え」に分類し、その2つの思想の限界点について述べる。第三に、前述の分類を踏まえ、できる限り明晰なことばを通じて、人間の道徳性の統一モデルを構築する。第四に、他の動物と比較した際の、人間の道徳性の独自性について洞察する。第五に、人間の道徳性と人間の言葉の関係性を調査し、人間の独自性が、人間の言葉が可能にするバーチャルな面識によるものであることであることを指摘する。第六に、人間の道徳性のメカニズム理解に基づいて、人間の道徳性と多様性をどのように両立させるかについて提言する。第七に、道徳性の計測を行うために、道徳を禁止命令としてではなく、欲と対応付ける新たな分類方法を提案する。第八に、この分類方法に基づいて、道徳性を計測するための基本原理について提案し、AIおよびロボットに搭載するべき道徳エンジンの基本設計について述べ、人間との関係性と影響について考察する。

本セミナーはJSPS科研費JP16H03341「科学に基づいた道徳概念のアップデート」の助成を受けています。

問い合わせ:名古屋大学大学院情報学研究科 太田陽( ota[at]nagoya-u.jp )

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最終更新日 - (c)2006 科学基礎論学会
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